
本来なら暑さが増す時期の初夏――
北いわて地域には、 「ヤマセ」と呼ばれる太平洋から吹いてくる冷たく湿った風に覆われます。
霧は太陽を隠し、冷たい風は気温を急激に下げるため、幾度となく冷害に襲われてきました。
しかし、わたし達の祖先は、この冷涼な気候の中でもたくましく育つ作物をつくり続けてきました。
それがひえ、あわ、きびなどの雑穀です。
貴重な雑穀の実は人間が食べ、茎などは家畜の飼料に利用し、むだにすることなく上手に使う文化をはぐくんできました。
雑穀畑の近くまで迫る森には様々な生き物が棲み、腐葉土を作りだし、私たちと共生しています。
しかも森に囲まれたこの畑は、農薬が飛散してくることもありません。
自然に優しく人にも優しい雑穀が作れる環境が整っているのです。
この地で千年以上も昔から受け継がれて作り続けている安全・安心な雑穀を皆様におすそ分けできれば……
そんな風に思うのです。